プレステ感想録

遊んだプレステ(PS1)ゲームソフトの感想を記録するために作成したブログです。

MYST(ミスト)【ADV】人を選ぶ面白さ - シンプルで難しすぎない謎解きが気持ちいい

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  • タイトル:MYST(ミスト)
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 面白さ:人を選ぶが十分ハマれるし面白い

カンタンな総評

 投げっぱなしのゲーム性から間違いなく人を選ぶ作品。まずゲーム世界に興味を持つことが不可欠だが、意味が分からないなりにプレイを続ければとても楽しめるゲームである。

 快適にプレイするなら、詰まったときに攻略サイトを見つつ進めるのがオススメだが、時間をかければ自力でクリア出来るちょうどいい難易度だと考えられる。

 操作性にじれったくなることはあるがシンプルかつよく出来た設計でとても面白いゲームである。

------ 記:2019/09/28 22:46

ゲームに向いている人

 心にゆとりのある人。たとえば何をしても頭から離れないほど苦しい出来事があったり、集中してゲームをできる環境にない人はMYSTを楽しめないかもしれない。

 MYSTを楽しむにはこのゲーム世界に興味を持つことが何より大事で、没入できればできるほど良い。でなければどんな謎を解いても「それがどうした?」で終わってしまうだろう。

 しかしそんな謎解きがMYSTの世界へ深くいざなってくれるのもまた然りである。

------ 記:2019/09/29 3:35

雑感

 購入のきっかけ

 これを購入したのは学生時代にブックオフで見かけた時だと思う。たしか価格は100~300円台くらいで、続編のRIVENと一緒に買った。RIVENはとても大きな紙製の箱でカッコよかった記憶がある。

 このMYSTに興味を持ったのは当時、過剰にプレステのゲームソフトを集めており、この作品が有名だったからだ。だから「おっMYST売ってる。有名だし買おう」ぐらいの軽い気持ちで買った。

 その当時は積みゲーが山のようにあり、別にクリアしようが出来まいがどっちでも良かったのだ。

投げ出してから、今回プレイするまで

 たしか買ったその日にプレイして10分で辞めた。いや5分だったかもしれない。何はともあれ意味不明過ぎたのだ。いきなり謎の世界に投げ出されて、何も告げられもせず彷徨えというのだから無理もない。

 当時わたしはドライバーズ・パラレルラインというPS2のゲームにハマっており、そそくさとそちらに切り替えたのだ。あのゲームはいま思い返しても最高のゲームのひとつだった。

 それからなので多分4,5年は経ってるんじゃないかと思われる。ジモコロの記事で読んで「またプレイしてみようかな」と思いはしたものの、結局その時はプレイせず、また長い時が流れた。

 このゲームをプレイする直接のきっかけはリターン・トゥ・ゾークというゲームを最近買ったからだ。これもプレステのゲームなのだが、このゲームもちょっとやっただけで辞めた。冒頭から前途多難がゲームになったとしか思えない出来だったのだ。

 リターン・トゥ・ゾークはMYSTを思わせるアドベンチャーゲームだった。まぁカーソルを動かすタイプの洋ゲーアドベンチャーといった共通点しかないかもしれないが。

 このゲームを少しでもプレイしたおかげで「そういえばMYSTってあったな…MYST、またやりたいな」という思いがわき、今回プレイするに至ったわけだ。それでかなり楽しめたからリターン・トゥ・ゾークを買ったのも無駄ではなかった。

クリアするまでと難易度について

 だいたいクリアにかかったのは3日ぐらいだ。いま私が働いてないのもあるが、思ったよりはるかに早くクリア出来た。

 もちろん攻略サイトを見ながらのプレイだったので長時間詰まらずプレイできたのが大きいだろう。

 そうしたゆるプレイをしながら思ったのは、おそらく誰でも長い時間をかければ攻略情報を見なくてもクリアできるだろうという点だ。

 あらゆるところでボタンを押していく必要があるが、このゲームに没入していけば必然とそうなる。だから最初は「色々なところをクリックするんでしょ?」という仕方なく遊んだ脱出ゲーム並のテンションでも、しばらくすると自分から色んな場所を調べるようになっている。

 アドベンチャーゲームにありがちな、「〇〇のアイテムを使って」や「□□のアイテムが必要」など複雑な要素が絡まず、各々のフィールド内で完結するシンプルな設計なのも相まって、難しすぎないちょうどいい難易度を保てていると言えるだろう。

操作性は良いか悪いかで言ったら良くはない…

  ただ操作性に関してはあまりいいとは思わなかった。だけど開発陣も努力はしてると思う。どこでもセーブできるし、オプションでアニメーション効果を切れたり、Zipモードという移動短縮機能もある。

 しかしリアルタイムで移動出来ない静的アドベンチャーはどうしても画面が退屈なのだ。画面が切り替わるたびにちょっとしたロードがあり、長くプレイしていく内にレスポンスも気になってくる。

 さらに止まった画面ゆえの1番の弊害は行きたいところへ行けない、見たいところを見れない点だろう。

 空間把握が必要なところがあるのだが、自分がどこにいるか知ろうと周りを見渡したくても出来ないのはフラストレーションが溜まる。(そういうステージでも地図のヒントがゲーム上にあるなど配慮はされているのだが)

 向きたいと思った方に向けずに、予想していた方向と違う向きになるなど、MYSTが持つゲーム性ゆえの難点を擁護することは難しい。

 こういった操作感の未熟さはプレステというハードではよくあるし仕方のないことではある。しかし、面白いゲームほどこういったちょっとの引っ掛かりが気になるのものである。

 つまり操作性にちょっと難があったとしても、MYSTは十分面白いゲームなのだ。

------ 記:2019/09/29 1:26

タワーローテーションって直訳すぎない?(多少ネタバレあり)

 アトラスと桟橋の秘密の部屋で会うとこあるじゃん?

 「アクセスキーがわからなければ、タワーローテーションを思い出してほしい」みたいなことをいうとこなんだけどさあ。

 あれって「塔を回転させてみて欲しい」って訳せば良かったんじゃないかと思うがどうだろう。

  日本人はカタカナ語を聞くと、どうしてもひとつの単語として聞いてしまうきらいがある。だから最初に聞いたとき「タワーローテーション?なんかどっかにワープする装置なんだろうな」みたいに思ったわけだ。

 けっこう違くてタワーローテーションっていうのは、塔を回転させてヒントを得ることなのだ。さらに言えばアクセスキーもただのヒントでその先にさらなる謎解きがあったりする。

 つまり「アクセスキー」「タワーローテーション」と直訳されちゃってるけど、「次に進む鍵」とか「塔は回転するんだ」みたいに訳しとけば良かったじゃないだろうか。

 直訳になってるせいでローカライズの際に余計な混乱を生んでしまっている気がするが、これで困ったのはひょっとして自分だけかもしれない。

他のゲームとの比較

 最初のMYSTが発売されたのが1993年、夢見館の物語も1993年。

 どちらも似たような形式のゲームだけどアドベンチャーゲームの形式というのはポートピア連続殺人事件しかりシャドウゲイトしかり、そんな昔からすでに連なっているものである。

 MYSTも夢見館の物語もアドベンチャーゲームの形式からメチャクチャはずれているわけではないので偶然同じ3DCGを使ったアドベンチャーゲームが出来たのだろう。

 ジモコロの記事でもゲームカタログwikiでもMYSTのグラフィックは褒められていたけど、1990年代のプリレンダリング系のゲームとしては個人的に特別な思いは感じなかったなあ。モチーフの選び方とか場面の描写とかはきれいだったけど。

 なんならグラフィックで言えば後発のDの食卓の方がキレイだ。もちろん発売された当時にプレイしたわけではないが、プレステなのに美しいグラフィックに驚いた記憶がある。

 この点に関してPS版MYSTは、なんだかんだ移植なので当時のCG技術の最先端ではなかったのも大きいと思われる。

 夢見館の物語もDの食卓も確かにMYSTと似ているのだが、コンセプトなどを考えると結構似ているなと思ったのはクーロンズ・ゲートだ。

 あれもプリレンダリングをふんだんに用いたゲームで、九龍城砦をモチーフにした世界を歩き回るのが面白い。最初は怖いのだが、慣れると細部まで凝りに凝って作られており見るだけで結構楽しい作品なのだ。

 ジモコロの記事にある

Cyanの考え方は、まず『MYST』の世界を散策して、雰囲気を楽しんで欲しい、と。楽しむ過程でクリアもできたら良いよね~くらいのスタンスなんです。

 という箇所を読んで、クーロンズ・ゲートも世界観を楽しむゲームなのでよく似ていると感じた。

 クーロンズ・ゲートMYSTに影響を受けたんじゃないかと思えるほどシュールレアリズムを思わせる風景の場所があり、ゲーム間の連続した流脈を垣間見たようで中々よい気づきであった。

 ただMYSTは個人的にグラフィックで言えば没入感はそれほどだったので「散策」という面はあまりしっくり来なかった。もっと今風のすごい美麗なCGでリアルタイムで動けたら相当ハマるかもしれない。

 MYSTを自由に動けるようにしたreal Mystも発売されているが、あれはかえってCGが劣化してるんじゃないか?と思ってしまった。Youtubeで見ただけだから実際にプレイしてみると案外わるくないのかもしれないが。

没入感を阻害する点

 クーロンズ・ゲートMYSTの違いは操作性の自由度の違いだ。

 クーロンズ・ゲートはプリレンダリングを用いたシーンだけで言うなら、○ボタンを押す以外やることはほぼないのだ(アイテムを使ったりはあるが)。だからシーンが移動したらとりあえず○ボタンを押せばいい。

 しかしMYSTは違う。

 MYSTはシーンを移動すると全ての箇所にカーソルを合わせてボタンが押せるのだ。しかしボタンを押せたとしても反応があるわけではない。

 ここでMYSTのプレイ感に「あれができそう、しかし本当はできない」という阻害が発生してしまうのである。つまりクーロンズ・ゲートの方ができる操作は少ないにも関わらず、直前まで期待していた自由度をないがしろにされるが故にMYSTの体感的自由度を下げてしまっているのだ。

 これは逆にプレイヤー自身が思考の中で狭めていた自由度を破った際にも発生する。

 MYSTにおけるゲームシステムのルール破りが顕著なのは、エレベーターのボタンを押すシーンで途中でも外に出られる場面であろう。

 MYSTの他のシーンでは「何かが起こってる」際には基本的に操作は受け付けない。しかしこのシーンでは例外にエレベーターから外に出られてしまうのである。これが個人的にはあまり快くない点であった。

 他ではこういった操作は受け付けていないのに、ここだけそのゲームが築き上げてきたシステム的ルールを破るのはハッキリ言ってゲームのリアル性を奪ってしまう。

 その点クーロンズ・ゲートでは一貫して○ボタンしか押せないので出来ることは少ないにも関わらず、リアル性とそれに付随する没入感が保たれていたのである。

 MYSTはこれらの点に関して「行きたいのに行けない」「見たいのに見れない」「調べたいのに調べられない」が多くて『散策』するゲームとしてはゲームデザインがまだ甘かったように思えてならない。

 ただこちらのGIGAZINEの記事にあるようにMYST自体がアドベンチャーゲームを変えたことも考慮すれば、起点になったゲームとしてプリミティブな点があるのは仕方がないと言えるだろう。というかむしろ無い方がおかしい。

 前述したとおりZIPモードといった優れたオプション項目や、シンプルでプレイ感のよい設計は起点となる作品として考えればかなり洗練されたものである。

 キレイな壁の方が少しの汚れが目立ってしまうように、よく出来ているからこそちょっとした「アラ」が惜しくなってしまうのだ。

 つまり何度でも繰り返すがMYSTは面白く素晴らしいゲームであるのは間違いない。 

ちょっとした考察(ネタバレあり)

  せっかくなので考察も書く。

 途中で考えたのは主人公はアトラス(お父さん)が困難を解決するために旅立った先、つまり別の世界の住人だった。しかしアトラスは死んでしまい、主人公は2人の息子を助ける使命をたくされミスト島に来たのだった。

 しかしアトラスは生きてるし、見当たらない理由は2人に本へ閉じ込められてるからだった。しかも2人は自身の貪欲のせいで本へ封印されたわけで、予想は全くはずれてしまった。

 まあ途中でふたりとも嘘をついているのが丸わかりだったので、最後は真っ先に緑の本を選んだんだけど…。本当のことと言えばシーラス(息子1)は欲張りな性格で、アクナー(息子2)は残忍な性格だとお互い悪口を言い合っていたことだけだろう。

 最初のオープニングやゲーム世界から考えると、MYST島へ繋がる本は実はたくさんありそうだ。チャンネルウッド、セレーネ、メカニカル、ストーンシップ。それぞれの時代にMYST島へ戻る本があったように、主人公がいた時代(世界)にもMYST島へ繋がる本があったのだ。

 MYSTの世界はSF的な要素を多分に含んでいる。だからゲーム内の時間はどれぐらい経っているのかわからないし、ひょっとしたらMYST島は私たち住む世界にある時間の流れとまったく違った、静止したような『時』を持つ世界なのかもしれない。(もしやアトラス家族は時間を止める技術を有している可能性もある)

 そして1番ワクワクする展開として考えたのは主人公は冒険家だという事だ。もしかしたら物静かな人類学者や民俗学者かもしれない。

 主人公のいた時代にMYST島へ繋がる本が落とされたのは太古の昔のことだ。この本には恐ろしい言い伝えがあった。この本を開き、触れた者は神隠しにあい、二度と姿を現すことはないという。

 そういった他言無用の言い習わしと共に封印された本は、言い伝えだけが風化し、本だけが宝物として残った。厳重に保管されすぎた結果、砂に埋もれた王の墓のように誰に触れられることなく長い年月を孤独に過ごしたのだろう。

 それを見つけ出したのが主人公だった。

 重苦しい空気を振り払い、魔除けが刻まれた外箱をはじめ幾重にもなる宝箱を開ける。経年劣化によりボロボロとなった絹の包みを広げると、古代には似つかわしくないアルファベットで「MYST」と刻印された一冊の古びた本が現れた。

 「おかしい。こんな場所でアルファベットなんて――――」

 ふとそう浮き上がった疑問は期待によって一目散に頭の隅に追いやられた。

 「世紀の発見になるかもしれない」

 本のフチにそっと指を触れる。手に弾力が伝わるほどの確固とした形があった。思わず震える手で本をつかみ持ち上げるとずっしりと重く、意外な出来事に脳がビリリと痺れた。

 紙で出来た本の寿命は長くて1000年。ふつう無情な時に晒され続ければ腐敗し崩壊してしまう。少し触れただけでバラバラなるほど痩せこけてしまうモノなのだ。

 「どこかのペテン師にしてやられたか?――――」

 そんな疑念も激しく戸を叩くように内側から胸を殴りつける鼓動を抑えられはしない。

 本を開く。写真。

 「写真?写真か――――」

 写真なんて。突然の落胆に顔が青ざめていく。何が楽しくてこんな安っぽいイタズラを。

 かえって怒りすら沸かない心中に、ドロドロとした暗雲が広がっていく。

 「こんな写真さえなければ――――」

 自身の帰らぬ時を巻き戻すべく、写真を剥がそうと指を触れる。

 急なことで明るさに目がくらんだ。

 桟橋。海。波の音。かもめの声。いま「私」は「ここ」としか言いようない場所に、立っていたのだった。

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 という感じで考えてみた。もしこんな主人公だとしたら元の世界に帰れないことを知った時は絶望だろう。とりあえず言われるがまま赤と青のページを探すが、どんな感情で探していたのか考えるとゾッとする。それはまるでMYSTに広がる寂しい世界のように知りようのない虚無の世界であったろうから。

 まあプレイするこっちはワクワクしながら楽しませてもらったんですけどね。

 いやあホントに面白いゲームだった。とてもプレイ出来て良かったと思う。

------ 記:2019/09/29 3:35

お役立ちリンク

www.e-aidem.com

ジモコロにあるサン電子の人へのインタビュー記事だ。MYSTを好きなライターが書いているだけに、この記事を読めば「MYSTってそんなに面白いのか」と期待が膨らむのでプレイする前や、ダレた時にオススメ。

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https://www.sun-denshi.co.jp/soft/iphone/myst_jp/mysthints/index.html

MYSTを販売しているサン電子さんの公式ヒント集。ちょっとずつヒントを出してくれる仕組みで自分で解く面白さを残しながらゲームを進めることができる。詰まった時にこれ読めば快適にプレイできるだろう。

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umi-ao.mimoza.jp

こちらは個人の人がやっているMYSTの攻略ページ。とても読みやすい構成で、公式より核心的な情報が多いのでどうしてもわからなければこちらを読むといい。スタッフロールの出し方も書いてあるので、クリアしたけど「何も表示されなくて味気ねぇ…」と感じた人はぜひ読んで欲しい。